海外旅行保険で最も多く支払われている補償項目は「治療・救援費用」で、腹痛・風邪などの疾病やケガによる治療費用、入院した際に家族が現地に駆けつけるのにかかる渡航費用、日本や第三国までの医療搬送費用を補償するものです。前年比で89.9%と割合は減少していますが、全体の4割以上を占めています(全体に占める割合41.0%、前年比89.9%)。
次いで多いのが、携行品の盗難や破損を補償する「携行品損害」(割合35.2%、前年比99.6%)、3番目に搭乗便の出発遅延や航空会社に預けた荷物が現地に届かないなどの偶然な事故を補償する「旅行事故緊急費用」(割合18.3%、前年比137.3%)と続き、これら3項目の合計が全体の94.5%に達しています。
2010年度は、ヨーロッパの寒波などの大規模自然災害、バンコクやエジプトでのデモなどにより旅程の変更が多数発生したことから、「旅行事故緊急費用」の割合が18.3%で前年比137.3%と大幅に増加し、本調査開始以来最高を記録しました。また、「旅行変更費用」(割合1.2%、前年比102.9%)も増加しています。
- ※「旅行事故緊急費用」とは、航空機の遅延・欠航など予期せぬ偶然な事故により被保険者が負担を余儀なくされた費用(交通費、宿泊費、食事代など)をお支払いする特約です。
- ※「旅行変更費用」とは、海外旅行を途中で取りやめ帰国した場合の交通費や、出国を取りやめた際にかかる取消料・違約料をお支払いする特約です。
以上のことから、海外旅行保険の最も重要な役割が、旅先での病気やケガの治療費の補償であることは変わりませんが、海外旅行保険の幅広い補償内容により、携行品や手荷物遅延、旅程の変更・出国中止などの幅広い用途で利用されていることがわかります。