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メディカル・アドバイス・サービス

1. 旅行前の医師への相談

身近になったとは言え、海外旅行は以下のような要因でからだに大きな影響を与えます。

  • ①時差
  • ②飛行機での長時間の移動(気圧・乾燥した機内・窮屈な姿勢)
  • ③過密日程による疲労
  • ④食事(飲料水や食用油など)
  • ⑤その他

からだに疲れが出ると免疫力の低下にも繋がり、症状がより悪化する可能性があります。 そのため、特に持病をお持ちの方は、「海外旅行に出発してよいか」「どのような点に注意すべきか」を掛かりつけの医師にご相談いただくことをお勧めいたします。
また、海外渡航者を専門に扱っているトラベルクリニックでは、各種相談に応じることが可能です。

代表的なトラベルクリニック

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2. 現地の医師に英語等で症状の説明ができるように準備

海外で受診される場合、現地の医師から見ると日本人は「見知らぬ外国人」となります。 お持ちの病気の症状はもとより、服用薬を差し出されても(また、日本での薬剤名を言われても)「それが何の薬なのか?」は現地の医師にはわかりません。

通常受診の際には、

①渡航時点で治療中もしくは診断されている病気(持病)、過去に入院治療もしくは定期的な通院治療をうけた病気(既往症)

②服用中のお薬(商品名ではなく主成分をあらわす一般名)

③お薬もしくは食物アレルギーの有無

を3点セットで聞かれますので、緊急時に備え、それを英語で説明できるように準備しておく必要があります。 掛かりつけの医師に「英文診断書」の作成を依頼するのが一般的ですが、トラベルクリニックなどの専門機関に依頼する方法もあります。

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3. 服用薬の予備を含めた持参や予防接種

四方を海に囲まれている日本では、海外への渡航は通常飛行機に限られますが、多くの要因で「欠航」となることがあります。一般的な要因は「天候不良」「機材トラブル」などですが、それ以外にも、最近の実例では「(アメリカ)同時多発テロ」「(タイ)デモによる空港閉鎖」「(アイスランド)火山の噴火」「(ヨーロッパ広域)歴史的な寒波」などでの欠航が記憶に新しいところです。状況により1週間以上も滞在延長が余儀なくされることから、服用薬は余裕を持ってご持参されることをお薦めいたします。
また、地域や渡航期間によっては、事前の予防接種が望ましい場合もあります。情報を収集しながら、必要な場合は、トラベルクリニックなどで予防接種についてご相談ください。

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4. 体調管理のために持参したほうがよいもの

日本で簡単に手に入るものも、海外では入手が難しかったり、高価な場合がありますので、持参できる場合は持参したほうがよいでしょう。

①スポーツ飲料など:
体調を崩した場合などに備え、スポーツ飲料の粉末があると水分補給に有効です。また、おかゆや味噌汁などで、ホッとされる方も多いようです。

②虫除け:
マラリアやデング熱など蚊が媒介する感染症も多数あるため、蚊がいる地域は虫除けがあるといいでしょう。

③日焼け止め・帽子・サングラスなど:
南方への渡航に限らず、山や海など、日差しが強い地域に行かれる場合は日焼け止めが必須です。また、帽子・サングラスなど紫外線を防止できるものの持参もお薦めです。

④常用している薬:
服用薬に限らず、おなかをこわした時の薬など常用している薬(市販薬)の持参もいざという時役に立つ場合があります。

⑤ウェットティッシュ:
手が洗えない場合など、簡単な消毒も兼ねますし、一定の感染症予防効果が期待できます。

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5. 必要に応じ現地の医療事情や医療機関を確認

事前に現地の医療機関の対応等を確認されたい方もいらっしゃると思いますが、日本と海外の医療事情は大きく異なり、以下3点の理解が必要です。

①いきなり専門医の受診は一般的ではない
欧米では、General Practitionerなどと呼ばれる全科を診る医師が診察し、必要に応じ専門医に紹介するシステムが主流です。日本のように初診から専門医で受診するシステムは主流ではありません。緊急時は総合病院のER(Emergency Room)またはA&E(Accident and Emergency)における初診が一般的です。

②皆様は「外国人」扱いであり、特別対応は難しい
「私に何かあったら、いつでも受診できるように準備しておいてほしい」という希望をお持ちの方もいらっしゃると思います。しかし、残念ながら海外の医療機関から見ると、「いつ」「どんな」状態で受診するかわからない「非在住外国人」患者を受け入れることはリスクがあるとともに、それ自体が大きなビジネスに結びつかないため、一人一人の状態に応じて事前に準備を要求することは困難です。
「特別対応」ということではなく、「一般的にどのような対応が可能か」ということであれば確認可能な場合がありますが、掛かりつけの医師またはご自身で海外の医療機関にお問い合わせいただくのが通常です。

③離島や山間部で高度な医療を受けることは難しい
日本も同様ですが、海外でも都心から離れた地域では高度な医療を受けることは難しくなります。健康に不安がある方が旅行する場合は、ホノルルやシンガポール、バンコク、ソウル、パリなど、比較的医療レベルが高い医療機関が揃っている都市への旅行がお薦めです。また移動による疲労を考慮し、遠く離れた地域へのお出かけは避けたほうがいいでしょう。

海外旅行が身近になり、海外で旅行者向けの医療環境が整うに連れ、健康に不安がある場合でも、旅行を楽しめるようになりました。このこと自体は大変素晴らしいことだと思いますが、海外において症状が悪化する危険性は、あらかじめ検討しておく必要があります。海外では日本と医療に伴う環境が大きく異なりますので、まずは皆様の健康状態を一番知っている掛かりつけの医師へ、ご相談いただくことをお薦めいたします。
「備えあれば憂いなし」、皆様の旅が素晴らしいものになることをお祈りいたします。

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