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2010.05.24 |
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2009年度海外旅行保険事故データ
- 事故発生率は過去最高の3.03%(33人に1人、初めて3%台に!)
- 保険金支払い項目の1位は治療・救援費用、2位は携行品
- 高額事故の発生件数1位の地域は北米(ハワイ含む)、
最高額はニュージーランドでの事故で2,040万円
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ジェイアイ傷害火災保険株式会社(本社:東京都千代田区一番町20-5、社長:山田武久)は、2009年度の海外旅行保険契約者の事故発生状況について別紙の通りまとめ、本年5月24日(月)より自社ホームページ内(http://www.jihoken.co.jp/)で公表いたします。
これは、事故の動向を開示することにより、海外旅行に必要な海外旅行保険の認知を高めるため毎年実施しているものです。
概略は以下のとおりです。
1. |
事故発生率 |
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2009年度の事故発生率は、3.03%(33人に1人、初めて3%台!)と当社が1996年に調査を開始して以来、過去最高値となっております。 |
2. |
支払い項目別事故状況 |
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請求項目で一番多いものは治療費や医療搬送費用などを補償する「治療・救援費用」で、「携行品損害」や「旅行事故緊急費用」など、旅行中のトラブルを補償する項目が続いております。
また、新型インフルエンザの影響で、「旅行変更費用」の事故件数が特に増加しました。
「旅行変更費用」とは、海外旅行を途中で取りやめ帰国した場合の補償や、出国を取りやめた際にかかる取消料・違約料をお支払いするオプション特約です。 |
3. |
高額事故例(地域別) |
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治療・救援費用が300万円を超えた高額事故の発生地域は北米(ハワイを含む)が多くなっておりますが、渡航地域の多様化により世界各地で高額事故が発生する傾向にあります。支払保険金額の最高額はニュージーランドでの事故で2,040万円でした。なお、2009年度は保険金の支払いが1,000万円を超えるケースが3件で、円高の影響もあり昨年度の10件から減少しています。 |
実際に、海外旅行保険に加入せずにクレジットカード付帯の保険のみや無保険で海外に出かける方もみられますが、海外では保険などの支払い保証ができないと十分な治療を受けられない場合もあります。
海外では日本と比較し治療費自体が高額であり、また通訳費や搬送費も必要なことから、当社では補償内容を十分に検討の上、海外旅行をされることをお勧めしております。
以上
この件に関する報道関係者のお問い合わせ先
ジェイアイ傷害火災保険株式会社 企画総務部 電話03-3237-2102(担当:美里・平野) |
[別紙]
1.事故発生率
■過去最高値の3.03%(33人に1人)
2009年度の海外旅行での事故発生率は3.03%となり、当社が本調査を開始して以来、最高値となりました。これは33人に1人が何らかの事故に遭っている計算になります。
携行品の盗難や破損の補償、搭乗便の遅延時の食事代など、偶然な事故を補償する「旅行事故緊急費用」に代表されるように、海外旅行保険の役割が重大事故だけでなく、
より多くの事故やトラブルを補償する方向になっており、事故発生率も増加しております。
【事故発生率】
『2009年度海外旅行保険事故データ』(当社調べ)
2.支払い項目別事故状況
■1位 治療・救援者費用(45.6%)、2位 携行品損害(35.3%)、3位 旅行事故緊急費用(13.4%)
海外旅行保険で最も多く支払われている補償項目は「治療・救援費用」で、腹痛・風邪などの疾病やケガによる治療費用、
入院した際に家族が現地に駆けつけるのにかかる渡航費用、日本や第三国までの医療搬送費用を補償するもので、例年どおりです。(全体に占める割合45.6%、前年比100.8%)
次いで多いのが、「携行品の盗難や破損の補償」(同35.3%、前年比99.0%)、3番目に搭乗便の出発遅延や航空会社に預けた荷物が現地に届かないなどの偶然な事故を補償する
「旅行事故緊急費用」(同13.4%、前年比93.9%)と続き、これら3項目の合計が全体の94.3%に達しています。
また、2009年度は新型インフルエンザの影響で、「治療・救援費用」「旅行変更費用」の事故件数が特に増加しました。「旅行変更費用」とは、
海外旅行を途中で取りやめ帰国した場合の補償や、出国を取りやめた際にかかる取消料・違約料をお支払いするオプション特約です。
以上から、海外旅行保険の最も重要な役割が、旅先での病気やケガの治療費の補償であることは変わりませんが、
海外旅行保険の幅広い補償内容により、携行品や手荷物遅延・出国中止などの幅広い用途で利用されていることがわかります。
【支払い項目別事故状況】
注)
@「傷害治療費用」「疾病治療費用」「救援者費用」は「治療・救援費用」に含まれます。
A「航空機寄託手荷物遅延」「航空機遅延費用」は「旅行事故緊急費用」に含まれます。
『2009年度海外旅行保険事故データ』(当社調べ)
3.高額事故例(治療・救援費用対象分)
■発生地域の1位は北米(ハワイ含む)、2位はヨーロッパ、3位はアジア
■ただし、発生地域は世界各地に分散する傾向
■高額事故件数は減少、最高額はニュージーランドでの事故で2,040万円
2009年度に治療・救援費用が300万円以上と高額になった重大事故実例は全38件で次項以降の通りです。海外では医療費自体が高額な上、
手術などの医療行為の説明に医療通訳が必要となり、家族などの救援者の渡航費用やホテル代、医師・看護師の付き添いでのチャーター機による医療搬送など、
総額では大変高額になるケースがあります。
地域別に見ると北米(ハワイ含む)が15件と1位になっております。
当社の契約者の渡航先の1位がアジア、2位北米、3位ヨーロッパであることを考えると、発生比率自体が高いと言えます。
これは、北米地域の治療費用が特に高額なことに加え、医療搬送の際は距離・時間が長いため費用が高額化することや、旅行日程が比較的長期間であり、
フライトも長いことから、体調を崩しやすいことが原因と考えられます。
ただし、アジア各国でも高額事故が目立つように、渡航地域の拡大に準じ、発生地域も多様化していると言えます。特に医療水準が日本と比較して一般的に低水準にある場合は、
バンコクなど医療水準が比較的高い都市へ搬送して治療を行う必要があるため、物価が安い国においても費用総額は高額化することがあります。
重大な事故や病気の場合、現地入院で1日あたり数10万〜100万円程度の費用が必要になり、
医療搬送費用や現地に家族が駆けつける救援者費用を加えると、治療・救援費用は、発生後すぐに数100万円に膨れ上がり、総額1,000万円を超えることにもなります。
なお、2009年度は保険金の支払いが1,000万円を超えるケースが3件で、円高の影響もあり昨年度の10件から減少しています。
補償内容が十分でない場合は、身体の心配に加えて、掛かる費用の心配なども必要となり、とても治療に専念できる状態ではなくなるのが実態です。
そのため保険の加入の有無だけでなく、補償内容に関しても十分考慮する必要があると言えます。
当社では、「治療・救援費用を無制限に補償するプラン」の選択率が、全プランの中でも2009年度は35.7%と、多くのお客様にご選択いただいております。
今後も団塊世代の海外旅行の増加に伴い、心疾患、脳疾患などの重症ケースの発生が増えることも予想されることから、同プランを中心にお客様にお勧めしていく方針です。
クレジットカード付帯の保険は補償額が低いため、重大事故時には治療費などが不足する可能性が高く、補償内容や現地でのサービス内容を確認の上、
海外旅行保険に併せて加入するのが望ましいと言えます。
高額事故上位
順 |
国名 |
事故状況 |
支払保険金(円) |
1 |
ニュージーランド |
吐き気・下痢を訴え受診。肝膿瘍・敗血症・腎不全と診断され30日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。 |
20,420,089 |
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2 |
イタリア |
バス乗車中に気分の悪さを訴え病院へ搬送。脳梗塞と診断され16日間入院。医師が付き添い医療搬送。 |
10,700,688 |
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3 |
イタリア |
自転車搭乗中に転倒。肋骨・鎖骨の骨折と診断され32日間入院。医師が付き添い医療搬送。 |
10,672,124 |
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4 |
アメリカ |
ホテル客室内で倒れているところを発見される。くも膜下出血と診断され38日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。(保険金額不足/別途自己負担あり) |
8,693,480 |
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5 |
アメリカ |
機内で激しい胸の痛みを訴え緊急着陸。冠動脈不全と診断され12日間入院・手術。家族が駆けつける。(保険金額不足/別途自己負担あり) |
8,414,776 |
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各地域別高額事故実例(治療・救援費用の支払いが300万円以上の例)
①北米(ハワイを含む) 15件
国(都市) |
内容 |
支払保険金(円) |
ハワイ |
トイレ内で転倒。骨盤の骨折と診断され、現地リハビリ施設も含め68日間入院。家族が駆けつける。 |
6,965,511 |
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就寝中に息苦しさを訴え、病院へ搬送。肺血栓塞栓症と診断され4日間入院。家族が駆けつける。 |
5,389,397 |
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スーパーマーケット内で転倒。橈骨・大腿骨の骨折と診断され17日間入院・手術。家族が駆けつける。 |
5,052,170 |
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腹痛を訴え受診。胆結石・胆嚢炎と診断され9日間入院・手術。家族が駆けつける。 |
4,582,188 |
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ホテル客室内で転倒。大腿骨頸部の骨折と診断され7日間入院・手術。家族が駆けつける。 |
4,494,549 |
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オアフ島のビーチで海水浴中に大波にもまれる。上腕骨の骨折と診断され日帰り手術。 |
3,315,774 |
|
アメリカ |
ホテル客室内で倒れているところを発見される。くも膜下出血と診断され38日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。(保険金額不足/別途自己負担あり) |
8,693,480 |
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機内で激しい胸の痛みを訴え緊急着陸。冠動脈不全と診断され12日間入院・手術。家族が駆けつける。(保険金額不足/別途自己負担あり) |
8,414,776 |
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スキー中に誤ってジャンプ台のコースに入り落下。脛骨・踵骨の骨折と診断され9日間入院・手術。看護師が付き添い医療搬送。 |
7,733,537 |
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ホテルのベッドから転落。大腿骨の骨折と診断され9日間入院・手術。家族が駆けつける。 |
6,656,995 |
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滞在先の庭で脚立から落下。胸椎骨折・外傷性くも膜下出血と診断され8日間入院・手術。家族が駆けつける。 |
3,058,200 |
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カナダ |
空港内で転倒。大腿骨の骨折と診断され17日間入院・手術。家族が駆けつける。看護師が付き添い医療搬送。 |
6,069,764 |
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スキー中に転倒し肘を強打。上腕骨の骨折と診断され3日間入院・手術。 |
4,431,383 |
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ホテル玄関前が凍っており滑って転倒。大腿骨の骨折と診断され5日間入院・手術。看護師が付き添い医療搬送。 |
3,946,186 |
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雪で覆われた路面を散歩中に転倒。橈骨・大腿骨の骨折と診断され14日間入院・手術。家族が駆けつける。 |
3,931,523 |
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②ヨーロッパ 11件
国(都市) |
内容 |
支払保険金(円) |
フランス |
強い腹痛を訴えヘリコプターで病院へ搬送。S字結腸穿孔による腹膜炎と診断され15日間入院・手術。家族が駆けつける。看護師が付き添い医療搬送。 |
5,539,272 |
|
ホテル付近を歩行中、車にはねられる。大腿骨の骨折と診断され9日間入院・手術。家族が駆けつける。医師が付き添い医療搬送。 |
5,148,308 |
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右半身が痺れ受診。脳内出血と診断され10日間入院。家族が駆けつける。 |
4,756,175 |
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オペラ座付近を歩行中、人ごみに足を取られ顔から転倒。鼻・前歯・橈骨の骨折と診断され8日間入院・手術。家族が駆けつける。 |
3,792,492 |
|
腹痛を訴え受診。腸閉塞と診断され9日間入院・手術。家族が駆けつける。 |
3,575,245 |
|
イタリア |
バス乗車中に気分の悪さを訴え病院へ搬送。脳梗塞と診断され16日間入院。医師が付き添い医療搬送。 |
10,700,688 |
|
自転車搭乗中に転倒。肋骨・鎖骨の骨折と診断され32日間入院。医師が付き添い医療搬送。 |
10,672,124 |
|
腹痛を訴え受診。腹膜炎を併発した虫垂炎と診断され10日間入院・手術。家族が駆けつける。 |
5,729,880 |
|
デンマーク |
クルーズ中に手足の痺れを感じ、船医の診察後ヘリコプターで病院へ搬送。一過性脳虚血と診断され4日間入院。医師が付き添い医療搬送。 |
3,898,490 |
|
スウェーデン |
滞在先で意識を失う。くも膜下出血で脳梗塞を併発し13日間入院。家族が駆けつける。医師が付き添い医療搬送。 |
3,003,805 |
|
クロアチア |
レストランの階段で転倒。大腿骨頸部の骨折と診断され、パリまでチャーター機で搬送後15日間入院・手術。家族が駆けつける。看護師が付き添い医療搬送。 |
5,801,356 |
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③アジア 8件
国(都市) |
内容 |
支払保険金(円) |
香港 |
往路便内で気分の悪さと発熱を訴え、到着後受診。肺炎と診断され3日間入院。家族が駆けつける。症状から現地での治療が難しいと判断され、医師が付き添いチャーター機で医療搬送。 |
5,422,741 |
|
中国 |
胸の痛みを訴え受診。心筋梗塞と診断され19日間入院・手術。 |
3,074,955 |
|
知人が遊びに来た際、ベッドで横たわっているのを発見。脳動脈瘤破裂と診断され28日間入院。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。 |
3,067,466 |
|
韓国 |
頭痛・吐き気を訴え受診。脳内出血と診断され21日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。 |
4,190,075 |
|
台湾 |
空港到着後に突然意識不明となる。くも膜下出血と診断され30日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。 |
4,648,287 |
|
タイ |
ホテルのベッドで休養中、胸の痛みを感じた後に意識不明となる。心筋梗塞と診断され13日間入院・手術。医師・看護師が付き添い医療搬送。 |
7,811,040 |
|
インドネシア |
ホテルのバスルームで意識混濁となる。くも膜下出血と診断され31日間入院・手術。家族が駆けつける。 |
6,845,523 |
|
フィリピン |
胸の痛みを訴え受診。心筋梗塞と診断され22日間入院・手術。家族が駆けつける。 |
4,068,007 |
|
④オセアニア 2件
国(都市) |
内容 |
支払保険金(円) |
ニュージーランド |
吐き気・下痢を訴え受診。肝膿瘍・敗血症・腎不全と診断され30日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。 |
20,420,089 |
|
サイパン |
ゴルフ中に気分の悪さを訴え受診。脳内出血と診断され12日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。 |
6,537,635 |
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⑤アフリカ 1件
国(都市) |
内容 |
支払保険金(円) |
ガーナ |
発熱・下痢を訴え受診。マラリアと診断され9日間入院・手術。看護師が付き添い医療搬送。 |
3,374,929 |
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⑥中南米 1件
国(都市) |
内容 |
支払保険金(円) |
ペルー |
咳・発熱・虚脱を訴え受診。糖尿病性ケトアシドーシス・肺炎と診断され、現地病院からリマの病院へチャーター機で搬送後20日間入院。 |
5,492,329 |
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『2009年度海外旅行保険事故データ』(当社調べ)
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